目で見て楽しい!ジェラートの常識を覆すフラワージェラート


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出典:http://www.boredpanda.com/

世界には、味だけではなく、目で見て楽しむジェラートが存在します。アイスクリームよりもコクがあって、滑らかな舌触りのジェラート。さまざまなフレイバーを楽しめるため、ジェラートが大好きだという方も大勢いらっしゃるでしょう。しかし、ジェラート屋に足を運ぶと、あのモッサリしたジェラートの盛り付けに、「美しさ」を感じることはないかもしれません。

 

ジェラートの歴史について

イタリア発祥の氷菓であるジェラートの歴史は、旧約聖書時代にまで遡ると言われています。

さらに、ローマの英雄・ジュリアス・シーザーやローマ皇帝ネロも、ジェラートに舌鼓を打ったとされています。

16世紀になると、フランス王アンリ2世とフィレンツェのメディチ家の子女であるカトリーヌが結婚します。二人の婚礼では、メディチ家のお抱え料理人たちが腕を振るいますが、そのときにジェラートもフランスの人々に伝わり、当時のフランスの貴族たちを虜にしました。

17世紀には、シチリア島出身のフランチェスコ・プロコピオが、フランスのパリに「カフェ・ル・プロコール」をオープンさせます。カフェのメニューには、当然ジェラートもあり、芸術家や詩人たち、一般市民たちにジェラートの美味しさが知れ渡っていきました。

 

洗練されたアートのように生まれ変わったジェラート

ジェラートが美味しいのは、地球が青いことと同じくらいに当然のことですが、ジェラートの形状を美しいと思う人はごく稀でしょう。

ジェラートは乳製品ですが、空気を含ませながら作られます。だいたい乳脂肪8%未満であることが多く、アイスクリームとシャーベットの中間のような存在だと言えます。

なぜ、アイスクリームやシャーベット、そしてラクトアイスのように「カッチリ」した外見ではなく「モッサリ」した外見なのでしょうか?

それは、舌触りを良くするためにサーブする前に「練る」からに他なりません。練って温度を上げることで、ジェラートを一層美味しくすることができるため、どうしてもモッサリした外見になってしまうのです。

ところが、そんなイケていない外見のジェラートを、美しい花にしてしまったお店があります。

オーストラリアのシドニーにある「i Creamy」は、靴ベラ型のスパチュラを用いて、美しいい花びらを一枚づつ形作り、ジェラートを花の形にして提供しています。

「i Creamy」は2012年にオープンしましたが、高品質の材料を使用した手作りのジェラートを提供することをモットーに、地元の人々に愛されています。

 

タイ風ジェラート?ユニークなフレイバーが揃うお店

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「i Creamy」では、イタリア風ジェラートはもちろん、タイ風ジェラートを食べることもできます。

タイ風だけに、ジェラートのフレイバーはアジアテイストの物が多いのが、このお店の特徴です。

ドリアンやタイのミルクティー風味のジェラートから、黒ゴマ味のもの、そして味噌を隠し味にしたホワイトチョコレートのジェラートが味わうことができます。そのほかにも、バニラなどの定番フレイバーもあり、合計24種類のフレイバーが揃っています。

可愛いフラワージェラートを食べたいという人や、フォトジェニックなフラワージェラートをSNSにアップしたいという人々で賑わう「i Creamy」。

フラワージェラートを作るには時間が掛かるため、お店の前に長い行列ができていることもしばしば。堪え性のない人が、「フラワージェラートを注文してみたいけど、あの行列に並ばないといけないと思うとウンザリする」と言っているだけに、かなり繁盛しているお店なのでしょう。

確かに、ジェラートを美しい花の形にして提供するアイデアは、これまでありそうでなかったアイデアなのではないでしょうか。

もしもシドニーを訪れる予定がおありなら、ぜひ一度フラワージェラートの美しさを堪能されてみてはいかがでしょうか。