加速する池袋駅周辺の再開発…池袋はどんな街に生まれ変わるのか?


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池袋は、東京都の中でも大きな繁華街ですが、駅の周辺がごちゃごちゃしている、西口は怪しい外国人も多く、なんとなく柄が悪い、渋谷や新宿に比べると野暮ったいというようなイメージを持っている人も少なくはありません。

また、数年前にはこのまま人口が減少すると豊島区が消滅するという情報が流れたこともありました。
けれどもここ数年、池袋の人気は繁華街としても住宅地としても高まりつつあり、再開発の計画も進められようとしています。池袋はどのような街に生まれ変わるのでしょうか?

 

池袋の再開発が進められる理由とは?

池袋の再開発が進められる理由の一つは、池袋駅東口側にある新庁舎建設と旧庁舎跡地の活用です。

豊島区役所庁舎は、1961年に建設された都内で最も古い区役所庁舎で、老朽化が進み1997年度には、新庁舎建設に向けて着工する計画であったにもかかわらず、財政難から一時中止を余儀なくされましたが、税金を使わず、豊島区の資産を有効活用して、分譲マンションとの複合ビルにするという方法で、2012年から工事が始まり、2015年に完成し、新庁舎に移転が行われました。

そして2016年からは旧庁舎跡地の民間活用に向けて、大規模な再開発が進められようとしているのです。

 

再開発工事によって活性化する池袋

この再開発に向けては、池袋東口の周辺の人の流れを変えることが大きな目的の一つです。

池袋駅は駅からすぐに入れるデパートや地下のショッピングセンターがあり、現在は駅の中から出てこない人々が多いこと、駅から出てきた人々はサンシャインがある通りに向かうことから、この流れを豊島区役所新庁舎へと向かう通りにも回遊性を持たせることによって、東口周辺をくまなく活性化させることができるからです。

そしてもう一つは旧庁舎跡地の民間活用による池袋駅周辺の活性化です。

旧庁舎跡地には、隣り合って豊島公会堂があります。
昭和27年に建築された豊島公会堂は長年に渡り、豊島区の住民に利用されてきましたが、老朽化しているため取り壊し、旧庁舎跡地と一緒に再開発計画に沿って活用される予定です。

 

池袋の文化の拠点となるエリアに生まれ変わる旧庁舎跡地

現在の予定では、旧庁舎跡地に1階にはイベントスペースや飲食店、2階から6回までは映画館、7階にカンファレンスホール、8階から30階がオフィスという30階建てのオフィスビルに加え、豊島公会堂跡地には、バレエやオペラ、歌舞伎などの日本の伝統芸能などの舞台芸術から、成人式などの行事にも対応できる1300席のホール、イベントスペース、ライブ劇場などを有する7階建てのビルが建設されます。
隣接して建てられる新区民センターは、小ホール、多目的ホール、展望ラウンジ、貸会議室などを擁する9階建てのビルです。

そしてこの3つのビルは、統一性を持たせたデザインで設計される予定で、それぞれが路上デッキで接続されることになっています。

また、この3つのビルに向かい合っている中池袋公園には、このビルを利用する人々が立ち寄れるようなオープンカフェを開設するなどの整備が進められる予定です。

さらに、女性や子供が利用しやすい空間にする為、親子トイレ、子ども用トイレ、授乳室、おむつ替えスペース、温水器のある調乳スペースなども計画されていて、女性が暮らしやすい街づくりを目指しています。

そして池袋のもう一つの文化 乙女ロードにも焦点を当てた計画が用意されています。
旧庁舎の周辺には、アニメイト池袋本店やアニメグッズやアニメキャラクターのコスプレ衣裳などを販売する店舗が多く、池袋ハロウィンコスプレフェスが開催されるなど、コスプレイヤーが集まる地域でもあるのです。
その為、新区民センターには化粧直し専用のパウダーコーナーや、フィッティングコーナーを設置する事も計画されています。

池袋駅周辺はいま、大規模に生まれ変わろうとしています。池袋ならではの老若男女問わず楽しめる新しい街になるのです。
 

いかがでしたか?
昭和20年代から使われてきた古い公共の建物が取り壊され、新しい池袋の街に生まれ変わろうとしています。
古いものを取り壊すことによって、新たな文化が生まれていくということは楽しみなことですね。

歴史は古今東西問わず、解体と創造の繰り返しでつくられてきています。
取り壊しによって慣れ親しんだ池袋の景色が変わってしまうことに憂いの気持ちを持つ方もたくさんいらっしゃるでしょう。ですが何か新しいものが生まれる前には必ず解体があります。そして解体は新たな創造の始まりとイコールでもあるのです。