ほうじ茶の香りに和三盆の香り。和の香りをテーマにした香水が新しい
あなたはどんな香りが好みですか?シトラス系のさわやかな香り、フローラル系の優しい香り、ムスク系の甘くエレガントな香り…。
香りの好みは人それぞれですが、ふとすれ違った時などにふわっといい香りがしてくると、その人のことを何も知らなくてもステキな人に思えたりすることってありませんか?
香りはその人の第一印象を決めるとも言われています。
そんなとっても重要な「香り」なのですが、今回ご紹介する香りは、今までになかった全く新しい香りです。
ほうじ茶の香りに和三盆の香り
ほうじ茶の香りの香水…なんて聞くとちょっとびっくりしてしまうのですが、「和の香り」をテーマにした香水が発売され、しかもかなり人気があるというのです。
販売をしているのは、有限会社ルズという香水のOEM製造販売を行っている会社の、自社ブランド「J-Scent Collection(ジェイセントコレクション)」。
ルズは日本のフレグランス製造メーカーの先駆者として、国内に香り専門のラボや自社工場を持っているメイドインジャパンのフレグランスメーカーです。
その「J-Scent Collection」シリーズ第一弾として発売されたのが、「ほうじ茶」「沈香」「和三盆」の3種類の香水です。
なんと、約50種類もの試作品の中から厳選された3種類がこの香りなんだとか。
「沈香」と言えば、古くは日本書記にも登場し、日本では昔から珍重されていた香木なのですが、それを香水にしたというのはあまり聞いたことがないかもしれません。
ましてや和三盆やほうじ茶の香りを香水にしてしまうなんて、今までにあったでしょうか?
そこには既成概念にとらわれない新しい発想がありました。
通販で香水を売る
もともと、香水や香りをテーマとした雑貨などは、人それぞれの香りの好みなどもあり、実際に試すことのできない通販では売りにくいと言われています。
すごく有名なブランドで、どんな香りなのかがすでにわかっている香水だったら、ネットで購入というのもあると思いますが、試したことがない香りだったら、私も買うのをかなりためらうと思います。
しかし、この「J-Scent Collection」の「ほうじ茶」「沈香」「和三盆」の3種類の香水が買えるのは、ネット通販のみで、しかも自社の通販サイトのみ。
宣伝なども一切しなかったとのことなのですが、発売するとすぐにSNSで話題になり、初回生産分は1週間で完売したとそうです。
それは「ほうじ茶」や「和三盆」など、実際に本物を目にしたことのある名前だったので、イメージがしやすかったのかもしれません。
確かに「ほうじ茶の香水」と言われると、ちょっとびっくりはするのですが、お茶屋さんの前を通ると香ってくるほうじ茶の匂いって、香ばしい中にもほのかな甘さがあっていやな匂いじゃないな、むしろ好きかもしれないな…なんて感じでイメージしてみたりするのも楽しいですよね。
シリーズ第二弾として発売された「花見酒」「紙せっけん」「紫陽花」も売り上げは好調とのことですが、こちらも名前を見ただけで、何となく優しそうな香りがイメージできる、そんなネーミングの勝利かもしれません。
いずれにしても、通販では難しいと言われていた香水を見事ヒットさせたこの「J-Scent Collection」の成功の秘訣は、今までにはなかった新しい香りの提案と、そしてそのイメージをしやすい「和」なネーミングにあるような気がします。
それは今までの「香水」の常識を解体し、新たな発想により生み出された創造の賜物と言えるかもしれません。
まとめ
今回ご紹介した「J-Scent Collection」の「和」な香りシリーズ、いかがでしたでしょうか?
香水と言うと欧米風のおしゃれな横文字が並ぶものが圧倒的に多いのですが、「ほうじ茶」や「和三盆」のような、純和風なイメージの香水は、私たち日本人には合っているかもしれません。
日本独自の美意識と、日本の高い技術力によって作り出されたこの香水が、いつか世界中からの注目を浴びる日もそう遠くないかもしれません。