鉄筋コンクリート建造物(RC造)を解体する時に注意することは?


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鉄骨造と鉄筋コンクリート造という言葉は何となく似ているような感じがあり、同じものと考えている方もいらっしゃるかもしれませんが、実は全く異なる工法で作られた建造物です。

鉄筋コンクリート造(RC造)の建物は、鉄筋の芯にコンクリートを流し込んで形成したものを柱とします。鉄筋とコンクリートを組み合わせることで、非常に頑丈に剛強に作られています。強度が高レベルな分、解体は非常に厄介と言わざるを得ません
そこで今回は鉄筋コンクリート構造(RC造)の解体についてご紹介します。

 

鉄筋コンクリート建造物(RC造)の解体工事の注意点

鉄筋コンクリート造の建物は、耐久性が高く、断熱性や遮音性に優れ、火事に強い…など、非常に頼りになる建築物です。しかしその分、解体工事は難しく、大がかりな工事となります。コンクリートと鉄筋が複合されているため、大型重機が必要となり、そのため、解体費用も木造家屋や鉄骨造のものと比べ高額となります。
解体工事の見積もりを取る時点、また解体工事中には次の事柄に注意が必要です。

現場調査を念入りに

解体工事を行う際には実際に建物が建っている敷地の状況、地盤の状態、建物の強度、近隣の状況などを確認します。図面をもとに、基礎の状況や地下の状況もしっかりと把握します。
また、吹付けのアスベストや、アスベストを含むスレート建材などの有無を確認し、防護・仕切り・養生・処分などの適切な方法を検討します。

家屋調査を行う

鉄筋コンクリート造の建造物を解体する場合には、木造家屋の解体よりも、はるかに振動や騒音が大きくなります。そのため、近隣の家屋の玄関タイルが剥がれたり、壁や塀にひび割れが生じたりすることがあります。それらの破損が、解体前からのものか、解体工事のせいで生じたものかを確認するために、事前に調査をし、写真などを撮っておきます。

現場の安全管理

非常に重要なのが現場の安全管理です。鉄筋コンクリート造のビルの解体ともなれば大掛かりな工事となり、万が一事故が起きれば近隣への被害も大きくなります。また、作業員の数も多くなるため、現場の作業員の安全確保や、健康管理も重要となります。さらに通行人に対する安全対策はどのようになっているのかも確認をしておきたい点です。

騒音・粉じん対策

鉄筋コンクリート造の解体は大がかりな工事となるため、近所への騒音・振動は避けられません。またコンクリートの壁を崩す際などに大量の粉じんが発生しますので、粉じんへの対策も必要となってきます。また事前に特定建設作業届(著しい騒音や振動が発生する作業を行う際に必要な届出)を提出した上で工事の着工をしなければいけません。

廃棄物処理について

現在は建設リサイクル法により、解体時に発生した廃棄物は分類する必要があります。ここで分類の問題が出てきます。鉄筋コンクリートは鉄筋を芯にしてコンクリートが覆っているため、それをコンクリートと鉄筋に分解する必要があります。しかし非常に頑丈なため、重機などを利用して潰していく作業をおこなうのですが、木造や鉄骨造と比べると構造が複雑です。そのためさらに手間がかかり、大がかりな工事になってしまうのです。そしてさらにコンクリートと鉄筋とを分類して処分場へと運搬しなくてはなりません。そのため処分するためのコストも木造や鉄骨造にくらべて高額になってしまいます。

解体後に鉄筋は業者に持ち込めばお金になりますが、コンクリートを完全に除去するのは難しいので、鉄として再利用しにくく価値が下がってしまうのが実情です。

 

まとめ

鉄筋コンクリート造(RC造)の建造物は、非常に頑丈に作られているのでその分、解体は大変大掛かりな工事になってしまうということがお分かりいただけたかと思います。近隣への振動や騒音、粉じんなども避けられませんし、解体現場での作業は危険も伴ったりします。ひとたび事故が起きれば周囲への被害や影響も大きなものとなります。

そのため、鉄筋コンクリート造(RC造)の建造物を解体する際には、他の解体工事にも増して業者選びには慎重になる必要があります

株式会社リバイブでは鉄筋コンクリート造の建築物解体に関する知識と経験を豊富に持っています。もし、鉄筋コンクリート造の建築物を解体しようとお考えなら一度ご連絡ください。