解体工事の時に利用するローンの組み方とは?


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解体工事は高額で、数百万円も珍しくありません。しかし解体業者への支払は基本的に現金で、着工時に前金、終了時に残金を払う分割式か、終了後に一括払いがほとんどになります。

ではローンで支払いすることはできないのでしょうか。実は、銀行では解体工事に使用できるローンも用意されています。

また2015年5月26日に施工された「空家等対策の推進に関する特別措置法」に対応して「空き家解体ローン」を準備している銀行もあります。

銀行のローンを上手く利用して解体工事を行いましょう。

 

解体工事に利用できるローンは3種類

解体工事は高額ですが、解体業者がローンで工事してくれることはまずありません。ですので、ローンを組むなら銀行から現金を借りて銀行に対して支払をしていく形になります

銀行でローンを組む場合、要件によって3種類の商品が準備されています。

  • 新築するときに解体料金を含めてローンを組む「住宅ローン」
  • 空き家の解体の場合に利用する「空き家解体ローン」
  • さまざまな用途に用いることができる「フリーローン(多目的ローン)」

以上の3種類の中から、条件にあったものを選んで銀行で相談しましょう。

 

解体後、新築するなら住宅ローンが利用できる

あくまでも家の建て替えをするために解体工事を行う場合は、解体費用を建築費用に含めて住宅ローンを組むことができます。住宅ローンはほとんどの銀行で用意されている商品ですから、比較検討するのもいいでしょう。

銀行で相談するときには、新築費用の見積書と解体費用の見積書をあわせて持って行ってください。

 

空き家の解体には特別なローン商品がある

2015年5月26日に「空家等対策の推進に関する特別措置法」が施行されました。これは管理されていない空き家のうち、特に放置しておくと倒壊の危険性や衛生上の影響、もしくは景観を損なう可能性が高いものを「特定空家等」として、所有者に適切な処理を求める法律です。

この法律にあわせて、各自治体が特定空家等の解体に対して補助金を出すとともに、各銀行が空家解体専用のローンを用意し始めました。これが「空き家解体ローン」です。

もし使用していない空家の解体が目的なら、空き家解体ローンは比較的金利が安く担保も必要ない場合が多いので、もっともオススメになります。すべての銀行で行っているわけではありませんし、利用対象者の条件や限度額、融資期間、金利が違いますので、まずは近くの銀行で空家解体ローンを扱っているか確認してください。

あわせて自治体の補助金の申請も行ってできる限り解体工事の負担を減らしましょう。

 

幅広い目的で使えるフリーローンをうまく利用する

家の建て替えをするわけでもなく、放置していた空家の解体でもない場合は、フリーローンを使います。
フリーローン(多目的ローン)は、その名の通り幅広い目的で利用できるローンです。スキルアップのための自己投資や小さなリフォーム、結婚や出産、教育費の補助など、さまざまな用途で使えます。

大手では、みずほ銀行、三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、ゆうちょ銀行でフリーローン商品がありますから、確認してみてください。

銀行によって異なりますが、無担保、保証人無しで受けることができ、借入可能額は約300万円、期間は最大で7年から10年までが多いようです。

必ず銀行で相談して、条件や借入限度額などを確認してください。できれば解体見積書も持っていくと具体的なアドバイスを貰えるでしょう

 

解体工事の支払は、解体対象に応じてローンをうまく使い分けよう

いかがでしたか?解体工事は高額で、しかも現金払いが基本です。解体業者がローンで対応してくれる例はほとんどありません。

しかし、ご紹介したように解体する対象に応じて利用できる銀行のローンがあります。

まず最寄りの複数の銀行で相談して、解体工事にあったローンがあるかどうかを確認しましょう。空き家解体なら自治体から補助金が出る場合もあります

銀行や自治体をうまく利用して、解体工事費用の負担を少しでも減らしましょう。

 

【参考サイト】
・空家等対策の推進に関する特別措置法 http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H26/H26HO127.html.
・空き家ナビ「【解体】空き家解体ローン」http://akiya-navi.jp/blog/archives/165.